〈つくり方〉

1　イカは胴からワタごと足を引き抜き軟骨を除いて洗う。胴は1cm幅の輪切りにし、足はワタとくちばしを除いて食べやすい長さに切り分ける。
2　ショウガは細切りに、ネギは5cm分の白い部分を別にし、残りを斜め5mm幅に切る。オクラはガクをぐるりと剥き、全体を塩少々（分量外）で軽くもみ、洗って水気を拭いて縦半分に切る。ししとうはヘタを除き縦半分に切る。
3　2で別にしたネギの白い部分とみょうが、青じそはそれぞれ千切りにし、合わせて軽く水にさらして水気を切る。
4 　フライパンに油少々と中華麺を入れ、強火にかけて焼く。片面に焼き目がついたら返して再び同じ様に焼き、箸でほどけるようになったら一旦取リ出す。
5　同じフライパンに油を大さじ1と2を加え、ショウガの香りがして野菜の色が一段鮮やかになったら1を入れる。イカに半分くらい火が通ったら麺を戻し入れて酒を振り、合わせた【A】を加え、全体に調味料をなじませるように炒める。
6 　器に盛り、3をのせる。

after talk

ヒキタアズミ

焼きそばって簡単なので、昼ご飯なんかにパパッと作りますが味付けが麺に付属の粉末ソースだったり、たまに変えても塩味だったり、、あまりこだわったことがありませんでした。

ちえちゃん

冷蔵庫にあるものでも作れて気軽な焼きそばだけど、こんなものかな～って作ってしまう感覚もありそうですね。でもいつもソース味だと飽きちゃうし、全体も思いのほかべちゃっとしたりしてね。

ヒキタアズミ

そうなんです！中華料理屋さんで食べる焼きそばは、あっさりしつつもコクがあるような、、あんな焼きそばが作れるようになりたいんです。

ちえちゃん

はい、味付けはもちろん、実は焼きそばを調理する順番に秘密があるんです。これを覚えたら、もうべちゃっとした焼きそばから卒業できますよ！

ヒキタアズミ

嬉しい、ではさっそくお願いします！まずは今が旬のスルメイカですが、以前ナチオちゃんのイカの漬け焼きでもさばき方を教わりました。

ちえちゃん

イカゲソの大きい吸盤は舌触りがあまりよくないので、今回は切り離しておきます。イカと野菜の下準備が済んだら、次は麺を焼いていきましょう。

ヒキタアズミ

え！？ 先に麺を焼くんですか？ 麺の袋にはよくほぐしてから炒めた具材と合わせて～って書いてあるけど、、

ちえちゃん

ここが焼きそばをおいしく作るポイント！麺はほぐさずにそのまま油を敷いたフライパンへ、中～強火で表面を焼き付けます。目安として、片面4分くらい放っておいても大丈夫ですよ。

ヒキタアズミ

なんと、、今までの常識がひっくり返ったような気持ちです。確かに表面にパリッと焼き目がついて、内側の麺も裏返す頃には自然とほぐれてきましたね。

ちえちゃん

麺に焼き目がつくとそこに味が乗りやすくなるし、香ばしさも加わって全体の味わいにも立体感が生まれます。今回は諸々の下準備から進めたけど、慣れてきたら麺を焼いている間にもできそうですね。

ヒキタアズミ

何度も作って、効率よくできるようになりたいです！ちなみに野菜はすべて縦長に切って焼いていましたが、口当たりを考えてのことですか？

ちえちゃん

焼きそばって、食べていると野菜だけお皿に残ってしまうことあるでしょう？縦長に切ることで、麺と絡んで一緒に口に運びやすくなるんです。

ヒキタアズミ

たしかに、ししとうも丸々だと食べたときに味が強すぎたりするけど半分に切ってあると、麺や他の具材と合わさったときのバランスがいいですね！

ちえちゃん

あと、オクラは食感を立てたいので茹でずに焼きます。夏野菜は水分量が多いので、あまり動かさずに焼き付けましょう。切れ目を下にすると、種がパンパン跳ねなくて危なくないですよ。

ヒキタアズミ

一通り具材に火が入ったら、ここで麺が戻ってくるんですね。とても理にかなったつくり方、目から鱗です。そして最後に乗せる薬味が、、夏らしくって最高です！

ちえちゃん

みょうがや青じそはさっと水にさらしてパリッとさせます。ただ、あまり長く入れておくと、風味が抜けてしまうので注意しましょう。

ヒキタアズミ

イカの旨味と、麺と絡み合う野菜たち。そこに薬味が合わさって口の中がもう幸せでいっぱい！ 麺自体の食感も今まで作ってきた焼きそばとは大違い！ これは本当に焼きそばの新常識ですね。